一般社団法人日本臨床心理士会監修/奥村茉莉子編集

こころに寄り添う災害支援

A5判 270頁 定価(本体3,400円+税) 2017年4月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1550-7

 阪神淡路大震災,中越地震,東日本大震災,熊本地震とこの20年余りの間,全国組織としての日本臨床心理士会は,組織としてシステマティックに取り組むことを課題としてその時々の活動に努力してきた。その経緯の中で必要と思われた基本姿勢,知識,技術,また必要な知見を集約したのが本書である。本書がトラウマを抱えた個々の人に寄り添うという姿勢に至る前提として役立つことを願っている(本書序文より/村瀬嘉代子)

 災害時における“心理的支援”とは何をすることか。本書には,さまざまな観点から,災害・トラウマというものへのアプローチに関する知見が,アセスメントの視点を含めて述べられている。

おもな目次

はじめに/村瀬嘉代子

■第T部 東日本大震災――発災の時に

  • 第1章 サイコロジカル・ファーストエイド/池田美樹
  • 第2章 発災の時に:岩手/中谷敬明
  • 第3章 発災の時に:宮城/久保順也
  • 第4章 発災の時に:福島/下田章子
  • 第5章 発災初期の活動と地域アセスメントについて/川畑直人

■第U部 支援の組織化

  • 第1章 緊急時の支援システム/宮崎圭子
  • 第2章 支援活動とその課題―東日本大震災心理支援センターの初期の活動から/奥村茉莉子
  •  コラム@被災地からの連絡
  •  コラムA内閣府の防災ボランティア活動検討会情報
  •  コラムB避難所の現実
  • 第3章 支援の形としてのカフェ活動の意味と課題―その運営と継続を可能にするもの/小俣和義
  •  コラムCカフェ活動参加者として/中津大介
  •  コラムD被災地の支援者として/田中真理
  •  コラムEロータリークラブのこころのケアプロジェクト/村瀬泰雄

■第V部 こころに寄り添う災害支援―心理職に求められるもの

  • 第1章 心理社会的支援/槙島敏治
  • 第2章 子どもたちへの支援/桝屋二郎
  • 第3章 遺族への支援/山田幸恵
  • 第4章 被災地にみられるストレス反応の診断と理解/蟻塚亮二
  • 第5章 被災地の学校でのスクールカウンセラーの課題/冨永良喜
  • 第6章 組織による支援活動における支援者支援/藤原俊通
  • 第7章 調査の倫理/秋山 剛

■第W部 さまざまな支援の考え方と技術

  • 第1章 心的外傷のアセスメント/飛鳥井 望
  • 第2章 からだへの働きかけ―臨床動作法,リラクセーション/鶴 光代
  • 第3章 地域支援/須藤康宏
  • 第4章 こころのケアセンターの意義と課題―福島での活動から/前田正治

■第X部 想定される日本の災害に向けて

  • 第1章 災害におけるレジリエンス―個人,家族,コミュニティのレジリアンス/中島聡美
  • 第2章 災害時の基本課題とその実施/村瀬嘉代子・奥村茉莉子
  • 第3章 組織の取り組みの実際
  •  (1)愛知県臨床心理士会の取り組み/今村友木子
  •  (2)埼玉県臨床心理士会の取り組み/花村温子
  •  (3)東京臨床心理士会の取り組み/徳丸 享
  • 第4章 連携について
  •  (1)日本赤十字社との連携活動/小澤康司
  •  (2)医療支援チーム(DMAT,DPAT,JMAT)/池田美樹
  • 第5章 熊本地震災害への対応/奥村茉莉子

おわりに/川畑直人