平木典子著

増補改訂 心理臨床スーパーヴィジョン
学派を超えた統合モデル

A5判 230頁 定価(本体3,800円+税) 2017年5月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1552-1

 本書のテーマが「精神療法」に連載され始めて,そろそろ10年になろうとしている。この間,心理臨床の世界は,注目すべき大きな動きに出会っている。その一つは,日本における心理支援専門職が「公認心理師」として国家資格化され,本年9月には公認心理師法が施行される運びとなったことである。もう一つは、1990年代から世界に広まり始めたポストモダニズム,あるいは社会構成主義として知られるパラダイムが、2010年代に入って心理療法の理論と実践に明確な変化をもたらし始めたことである。
 今回の増補改訂は,この二つの大きな変化の動きを意識しながら行うことになった。ただし,「公認心理師」の教育・訓練はまだ開始されておらず,本書の初版で提起したテーマと課題の検討は継続されていくだろう。つまり,これまで多様な学派,学会,団体,機関などの個々の養成基準と方法によって行われてきた心理支援専門職の教育・訓練は,大学およびしかるべき施設において「公認心理師」資格の認定規準に沿ったカリキュラムと方法に則って整備され,実施されていくであろう。また,これまで各々の組織・機関などが随意に任命してきたスーパーヴァイザーについては,改めてその訓練法と資格が問われ,今後,教育・訓練担当者の養成・訓練は緊急の課題となっていくだろう。
 そこで,この増補改訂版には,スーパーヴィジョンの統合モデル探索の前史として,筆者の心理臨床の理論・技法の統合モデルの追求のプロセスを追加することにした。(著者「増補改訂版 あとがき」より)

おもな目次

はじめに 今,なぜ,心理臨床スーパーヴィジョンなのか
第1章 スーパーヴィジョンの特殊性と普遍性
第2章 心理臨床スーパーヴィジョンの基本
第3章 スーパーヴィジョンの統合モデル
第4章 スーパーヴィジョンの形式と方法
第5章 スーパーヴィジョンの実際
第6章 スーパーヴィジョンの倫理
第7章 スーパーヴァイジーの発達段階
第8章 ス−パーヴァイザーの養成・訓練
特別章 私の「心理臨床スーパーヴィジョン」前史
文献
増補改訂版 おわりに
初版 おわりに