臨床心理学 第22巻第6号 ケアの声を聴く (単行本)
私たちはケアの声に耳を澄ませるのか 大嶋栄子
2-今なぜケアはこれほど注目を集めるのか?―ケアの倫理
[座談会]ケアの倫理と公共圏の問い 熊谷晋一郎・大嶋栄子
ケアから問い始める政治学 岡野八代
ケアの意味を改めて考える 村木厚子
3-ケアの声を聴く―いかにして「声」と出会い応答するか?
ケアと暴力―グループにおける声 信田さよ子
Don't Care !―障害者自立生活運動におけるケアの拒否と忘却,そして復権をめぐって 渡邉琢
「言わせない声」―胎児・出生児に障害があることと養子縁組 白井千晶
周縁化される声とケア―「ハーフ」・「ミックス」と呼ばれる人々 下地ローレンス吉孝
子どもを巡るケアの声―スクールカウンセリングにおけるふたつの視点 山崎孝明
4-ケアは循環する―ケアとリカバリー
[座談会]循環するケア―病いとケアを生きる 鈴木大介・樋口直美・大嶋栄子
かき消されたCQと「こころ」という贅沢品 かにゃんこ
ケアの贈与とメンバーシップ/出口としてのアート 倉田めば
ケアの道具としての自分を手入れするという事―援助職者の経験から みなみおさむ
投 稿
原著論文 ワークを用いた教員の教育相談に関する継続研修の検討―自己理解と他者理解を中心として 春日由美
展望・レビュー論文
未成年のLGBTを対象にした研究倫理に関するレビュー―保護者の同意に代わる倫理的配慮 田中将司
リレー連載
臨床心理学・最新研究レポート シーズン3 第37回「「被害者だと感じなかった」―男性間レイプと性的虐待サバイバーの経験の現象学的分析」宮﨑浩一
主題と変奏―臨床便り 第58回「カウンセリングと制度の狭間」疇地仁裕
書 評
ロイ・リチャード・グリンカー 著『誰も正常ではない―スティグマは作られ,作り変えられる』(評者:石垣琢麿)
下山晴彦 監修『公認心理師のための「心理支援」講義』(評者:松丸未来)
荻本 快 著『哀しむことができない―社会と深層のダイナミクス』(評者:堀川聡司)
岩壁 茂 著『改訂増補 心理療法・失敗例の臨床研究―その予防と治療関係の立て直し方』(評者:丹治光浩)